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元人気漫画家・愛情いっぽんの娘マコが、
死んだ。

天使のように愛らしく優しい娘だったマコ。
仲良しのうーやんと結婚しようとしていたマコ。
そんな彼女の命が、なぜ、この世から消えなくてはならなかったのか?
そこには、父娘の悲しい愛情の物語がありました。

「くちづけ」は、
海よりも罪よりも深い親子愛の物語です。

原作、脚本は、『花より男子』『愛と誠』などのヒットメーカー宅間孝行
笑いと涙を巧みに織り込んで、心地よくラストへ観客を運んでくれるストーリーテラーである宅間が、実際にあった事件を元に、自身の劇団〈東京セレソンデラックス〉(12年に解散)のために書き下ろし、24,000人もの観客を号泣の海に溺れさせた珠玉の戯曲を、堤 幸彦が映画化しました。
堤は、『TRICK』や『SPEC』など優れたエンターテインメント作を生み出し続ける一方で、認知症を煩った夫と、妻の物語『明日の記憶』や、ホームレスの物語『MYHOUSE』、被災地を撮ったドキュメンタリードラマ「Kesennuma,Voices.東日本大震災復興特別企画〜堤幸彦の記録〜」(第2回衛星放送協会オリジナル番組アワード ドラマ部門最優秀作品賞受賞)などの社会派作品を手がけています。
『くちづけ』は、堤と宅間、2人のエンターテイナーが、笑いにあふれた物語で、人間への深い眼差しをくるむことで、よりたくさんの人たちの胸を打つ意欲作です。

物語の舞台は、知的障害者たちの自立支援のためのグループホーム〈ひまわり荘〉。そこにはカラダは大人、精神は子供のままの人たちが生活しています。いっぽんは、知的障害者である娘マコを連れて〈ひまわり荘〉に身を寄せます。
そこの住人たちもマコも、天使のように無邪気で陽気。あまりに自由で、一般的には常識とされていることから大いにはみ出して、時には珍事件を巻き起こすことも。
人はみんな違っていて当たり前。できないことや弱い部分は誰にだってあるし、その代わり、いいところだって必ずある。ひとりひとりの「個性」を、広い心と笑顔で受け入れる。でも、悪いことをしたらガツンと怒ることも忘れない。そんな、懐の大きくてあたたかいユートピアが〈ひまわり荘〉なのです。

30歳のカラダに7歳の心をもった、天使のように無垢な娘マコを演じるのは貫地谷しほり
この作品が映画初主演となります。若手演技派女優の先頭を走る貫地谷が、難役を見事に演じ切りました。
漫画への思いを諦めてまで娘に尽くす愛情いっぽんに、竹中直人
娘マコへの慈愛と、それゆえの苦悩を狂おしいまでに表現します。〈ひまわり荘〉の住人で、いっぽん以外には誰にも開かなかったマコの心の扉を開ける王子様・うーやんに宅間孝行
物語の重要なキーを担う役を、舞台から連投。どんな時でも明るく元気なうーやんの姿が、いっぽんとマコを変えていきます。

〈ひまわり荘〉の主人に平田 満、その妻に麻生祐未、従業員に岡本 麗、うーやんの妹に田畑智子と芸達者がそろい、規格外のうーやんやマコたちの言動に振り回されながらも、大きく受け止める懐の広さを見せます。その他、新鋭の橋本 愛や、舞台版にも出演している伊藤高史尾畑美依奈が色を添え、ワンシーンワンシーン笑いが耐えません。

〈ひまわり荘〉は夢のような場所。
世界中が〈ひまわり荘〉のようだったら……。

でも、現実は厳しく、やがてユートピアに終わりが訪れます。
そして、いっぽんにはさらなる厳しい運命がふりかかります。

その時、
いっぽんが選んだ道は……。

ひたすらにマコを愛し、彼女の幸せを望んだいっぽんが、なぜ、こんな選択をしなくてはならなかったのか?

宅間孝行が、実話を元に
魂を削るように描いた親子の物語。

いっぽんとマコが歩んだ極限の愛情の日々が、映像の魔術師・堤による生き生きとした映像と、熊谷育美カヴァーによる名曲「グッド・バイ・マイ・ラブ」の哀調あふれるメロディは、どれだけ号泣しようとも涙で流されることなく、いっぽんとマコの物語を、心に深く刻みつけます。